トラベラーズノートのリフィルについて

トラベラーズノートリフィル トラベラーズノートのこと

トラベラーズノートを購入すると最初についてくるのがMD用紙を使ったリフィル。MD用紙とは「ミドリダイアリー用紙」の略でダイアリーのために1960年代に誕生したミドリのオリジナル用紙です。インクがにじみにくく裏抜けしにくいといった高い筆記適性はもちろん、心地よく書けることにこだわった日本製の紙で万年筆でもにじみや裏抜けがしにくい事で定評がありますね。

トラベラーズノートの専用リフィルはこのMD用紙を使ったリフィル以外にもいくつかのリフィルが発売されております。それぞれに特徴があり用途や好みによって使い分けができるようになっています。

今回はそれぞれのリフィルを使って滲みや裏抜け(裏写り)のチェックを行ってみましたのでご報告いたします。

トラベラーズノート専用リフィル

トラベラーズノートリフィル

専用リフィルの種類

まず、それぞれのリフィルについての概要です。

無罫ノートリフィル(003)

一番左の赤いリフィルがパスポートサイズの無罫ノートリフィル(003)です。トラベラーズノートを購入するとついてくるリフィルですね。
真っ白の無地の紙なので、書いたり、描いたり、貼ったりと枠に縛られず自由に使うことが可能。MD用紙を使用しているので、万年筆でもにじみや裏抜けがしにくくなっています。

ページ数は64ページでステッチャー綴じの仕様です。

軽量紙リフィル(005)

続いて左から2番目がパスポートサイズの軽量紙リフィル(005)です。薄くて軽い軽量紙を使用しているので、軽快に持ち歩きたいパスポートサイズにぴったりのリフィルです。
また、すべてのページに切り取りできるミシン目が付いていますので、書き込んだメモをその場できれいに切り離す事も可能。

この軽量紙も万年筆との相性が良いリフィルでもあります。

ページ数は80ページでミシン目入・中ミシン綴じの仕様です。

画用紙リフィル(008)

左から3番目が画用紙リフィル(008)です。
中紙がスケッチに最適で水彩画も描ける画用紙になっています。
厚めの紙を使用しているため、スタンプ帳にもおすすめです。

ページ数は32ページ、ステッチャー綴じの仕様です。

クラフト紙リフィル(014)

最後はパスポートサイズのクラフト紙リフィル(014)です。
ざっくりした風合いと筆記適性を両立させたクラフト紙を使用しています。鉛筆やボールペンだけでなく、万年筆でもにじみや裏抜けが少ないのが特徴です。少し茶色がかった色合い、紙の質感などの風合いを活かした使い方が楽しめそうですね。

ページ数は64ページ、ステッチャー綴じの仕様となっています。

にじみ・裏抜け(裏写り)のチェック


今回の検証では、これらのリフィルに様々な筆記具を使って文字を書いてみて、にじみと裏抜け(裏写り)のチェックを行ってみました。使用した筆記具は写真の通りで、上の4つは万年筆のインクを使用しています。

無罫ノートリフィル(003)

無罫ノートリフィル(003)
まず、トラベラーズノート購入時に一緒についてくるMD用紙のリフィル。トラベラーズノートを使用しているほとんどの方が一度は使ったことがあるのでは。

滲みのチェック


写真の通り、どの筆記具でも滲む事はありませんでした。

裏抜け(裏写り)のチェック


こちらが筆記した用紙の裏側。
用紙が比較的薄い紙ですので、書いた文字は少し透けて見えます。その中でサラサドライが若干とマッキーはしっかりとインクが抜けてしまいました。

軽量紙リフィル(005)

軽量紙
続いて軽量紙。

滲みのチェック


どの筆記具でもにじむ事はありませんでした。

裏抜け(裏写り)のチェック


用紙がもっとも薄いため、筆記した文字は透けてしまいますが、抜けるというところまではほとんどの筆記具が耐えています。MD用紙と同じく、サラサドライが若干・マッキーは完全に抜けてしまいました。
また、用紙が薄いため、ボールペンなどペン先が硬いもので筆記した箇所は次のページに筆記跡が残っています。

画用紙リフィル(008)

画用紙リフィル
続いて画用紙リフィル。

滲みのチェック


気になる様な滲みは確認できませんでした。

裏抜け(裏写り)のチェック


今回検証したリフィルの中で一番厚さのある紙だけあって、マッキー以外は後ろに透けることもありませんでした。
マッキーは画用紙のような厚い紙なら抜けないかな〜と思い検証に入れてみたのですがダメでしたね^^;

クラフト紙リフィル(014)

クラフト紙
最後はクラフト紙です。

滲みのチェック


こちらも気になる様な滲みは確認できませんでした。

裏抜け(裏写り)のチェック


書いた文字が透けることもなく、マッキー以外は抜けることもありませんでした。
ただ、書いた部分の筆記跡は残る様です。

まとめ

どのリフィルに関しても目立った滲みはなく、さすが紙の製造販売を行っているMidoriがプロデュースしたものと感じます。裏抜け(写り)に関してもそれぞれの紙の特性は出ますが、どれも目立った抜けは確認できず素晴らしい結果になったと思います。

ちなみにサラサドライですが、以前トモエリバーで検証を行ったことがありますが、トモエリバーでも抜けてしまった記憶があります。ですのでトラベラーズノートの専用リフィルとの相性が悪いのではなく単に抜けやすい筆記具であることが確認できています。サラサを改良して速乾性を高めたのがサラサドライだと思いますが、この辺りはちょっと残念。

書き味

最後に書き心地。それぞれリフィルの書き心地にも特性がありまして、私が一番気に入っているのが軽量紙です。
MD用紙も滑らかに筆記できますが軽量紙はそれ以上に滑らかで、この4つのリフィルの中で一番引っ掛かりがなくスルスルと筆記ができます。
特に万年筆で筆記しているときのぬらぬら感がなんとも言えません。裏に文字が透けてしまう問題はありますが、使ってらっしゃらない方はぜひ一度試してみていただきたいです。

MD用紙はバランスが取れた紙という印象が高く、普通に使用するのであればこれで十分です。画用紙とクラフト紙に関しては、MD用紙や軽量紙に比べると筆記時にザラつきを感じますし、筆記具によっては高速筆記時に掠れてしまう様なケースも見受けられます。もちろん画用紙は水彩画など絵を書くときに高い性能を発揮するものだと思いますし、クラフト紙の味は他のリフィルでは表現できないものですので、用途に応じてというところでしょうね。

以上、トラベラーズノートのリフィルについてでした。

よしぞー。